【2025版】Gladiaとは?安全性から使い方までの完全ガイド
普段、動画や音声の文字起こし作業には多くの時間がかかり、多くの方にとって負担になっています。そんな時、文字起こしツールを利用すれば、作業時間を大幅に短縮でき、大変役立ちます。なかでも「Gladia」は、日本語を含む多言語対応のAI文字起こしツールとして、多くのユーザーに支持されています。本記事では、Gladiaの安全性から料金プラン、使い方まで詳しくご説明します。最後には、代替ツールについてもご紹介いたしますので、ぜひ最後までお読みください。
Gladiaとは?
Gladiaは、OpenAIが公開している音声認識AI「Whisper」をベースに開発されたAI音声文字起こしツールです。日本語を含む100言語以上に対応し、音声・動画データを高速で高精度なテキストに変換します。その中核的な強みは、極めて高速な処理速度と高い認識精度に加え、話者の自動識別や句読点の自動付与などの機能を備えている点にあります。また、リアルタイム文字起こしや感情分析などの拡張機能も提供しており、会議議事録の作成からグローバルビジネスの多言語コミュニケーションまで、幅広いシーンで活用することが可能です。
Gladiaの安全性は?
AI文字起こしツールとして、不要な情報漏えいを防ぐための安全性は、ユーザーが最も重視する点の一つです。では、Gladiaの安全性はどのように確保されているのでしょうか?
Gladiaは全体的に強固なセキュリティ対策を採用しています。ネットワーク面では、ファイアウォールなどを用いた多層的な保護を施すことで、不正アクセスを防いでいます。さらに、すべてのデータは転送時および保存時に暗号化されており、通信途中での情報漏洩を防止します。また、DDoS攻撃に対しては標準的な対策を講じるとともに、アプリケーション層への不正な攻撃をリアルタイムで検知・ブロックする仕組みも備えています。このように、安全性とセキュリティの面で十分な対策が取られていると言えます。
ただし、完全無欠なセキュリティ対策は存在しないという前提に立ち、予期せぬ事態による情報漏洩の可能性を完全には排除できないことにも、ご留意ください。
Gladiaの料金プラン
Gladiaは柔軟な料金体系を採用しており、ユーザーは自身の利用ニーズに合わせて最適なプランを選択できます。現在提供されている主なプランは、無料プラン、プロプラン、企業プランの3種類です。
無料プランは、個人ユーザーや試用を目的とする方向けに設計されており、費用をかけずにバッチ転写やリアルタイム転写などの基本機能を利用できます。ただし、月間の利用可能時間は10時間までとなり、それを超える場合は追加購入が必要となります。
プロプランは、より本格的に利用したい個人や中小企業、メディア関係者などに向けた有料プランです。無料プランの全機能に加え、言語自動検出や句読点・大文字の自動補正など、実用的な追加機能が利用可能となります。
企業プランは、大企業や公共機関など、Gladiaとの深い連携を求める組織向けの包括的な有料プランです。無料・プロプランの全ての機能を包含し、さらに高度なカスタマイズオプションや専用サポートなどを通じて、組織の多様な業務要件に対応します。
各プランの詳細な違いについては、以下の比較表にまとめました。ご自身の利用スタイルや必要要件に照らし合わせて、最適なプランをお選びください。
| 無料 | プロ | 企業 |
| 料金 | $0 | バッチ転写:$0.612/時間 リアルタイム転写:$0.144/時間 | 応相談 |
| 使用制限 | 月10時間まで無料 | なし | なし |
| 対象ユーザー | 個人ユーザー、試用目的のユーザー | 中小企業、メディア関係者 | 大企業、公共機関、セキュリティ重視の組織 |
| 主な機能 | バッチ転写 話者分離 リアルタイム転写 | 無料プランの機能 言語検出 100以上の言語対応 句読点・大文字自動補正 デュアルチャンネル など | “無料プランの機能 プロプランの機能 カスタムデータ保持 SLA対応 オンプレミス/クラウド選択可能 専任サポート・電話対応 など” |
Gladiaのメリット・デメリットをまとめ
では、Gladiaに対するネット上での多様な評価については、国際的に著名な企業向けソフトウェア評価プラットフォーム「G2」を通じて把握することができます。
G2においてGladiaは4.8という非常に高い評価を獲得しています。多くのユーザーが、Gladiaの文字起こしの精度とスピードを高く評価し、「真にユーザーフレンドリーなAI文字起こしツール」と称賛する声が多数寄せられています。
その一方で、一部のユーザーからは、Gladiaのサービスは比較的新しく、全体的な体験は優れているものの、ツールを利用する際にまだいくつかの不具合に遭遇することがあるとの指摘もあります。また、多言語機能については、英語と日本語の翻訳では良好な性能を示す一方、その他の言語に関しては改善の余地があるとの評価が見られます。
筆者の体験とユーザー評価を基に、Gladiaの主なメリット・デメリットを以下の通りまとめます。
メリット
- 文字起こしのスピードが高い
- 句読点や改行の挿入が適切で、文章として非常に読みやすい。
- 誤字・脱字が少ない。
- 固有名詞や専門用語の認識精度が高い。
デメリット
- インターフェースが英語のみに限られている。
- マイナーな言語や方言への対応は、まだ改善の余地がある。
- 利用量に応じて課金されるため、大量処理時のコストに注意が必要
【初心者向け】Gladiaの使い方
これまでGladiaについて詳しく紹介してきましたが、次に、Gladiaの具体的な使い方を、できるだけ分かりやすく解説していきます。
Gladiaを登録
まず、Gladiaの各種機能を利用するには、公式サイトでのログインが必要です。登録手順は以下の通りです。
ステップ1、まずはGladiaの公式サイトにアクセスし、右上の「Sign up」ボタンをクリックします。
ステップ2、アカウント登録は、Googleアカウントを利用する方法と、メールアドレス・パスワードを設定する方法のいずれかを選択できます。登録が完了すると簡単なアンケートが表示されますので、必要に応じて入力します。これで登録は完了し、Gladiaの基本的な機能を使えるようになります。
ファイルからの文字起こし
URLや音声ファイルから音声を文字に起こしたい場合は、以下の手順で操作します。
ステップ1、「Playground」画面で、文字起こししたい動画のURLを入力するか、音声ファイルをアップロードしてください。その後、「Next」ボタンをクリックして次に進みます。
ステップ2、必要に応じて言語や詳細設定を調整し、「Transcribe」ボタンをクリックすると文字起こし処理が開始されます。
ステップ3、処理が完了すると、文字起こし結果が画面に表示されます。「Export」項目から、テキストファイルや字幕ファイルなど、希望する形式で結果を出力することができます。これで、ファイルからの文字起こしは完了です。
リアルタイム文字起こし
会議や授業など、リアルタイムで音声を文字に起こしたい場合は、以下の手順で操作します。
ステップ1、「Playground」画面で、「Real-time」ボタンをクリックします。その後、「Next」ボタンをクリックして次に進みます。
ステップ2、「Real-time transcription」で、使用するマイクと言語を設定し、「Start recording」をクリックして録音を開始します。
ステップ3、録音を終了する場合は「Stop recording」をクリックしてください。処理が完了すると、文字起こし結果が画面に表示されます。結果を保存する場合は「Export JSON」をクリックし、JSON形式でダウンロードすることができます。
Gladiaの代替となる選択肢
Gladiaは精度の高さ、セキュリティの強固さ、処理速度の速さなど多くの利点を備えていますが、日本語の文字起こしに対応しながらインターフェースが英語に限られている点は、英語が苦手なユーザーにとって確かに大きな障壁となります。では、Gladiaの長所を保ちつつ、日本語インターフェースにも対応した代替ツールは存在するのでしょうか?
この後ご紹介するのは、まもなく登場する「TopVox」の新製品です。TopVoxはこれまでAI音声分野の研究に注力しており、近い将来、AI文字起こし機能を中心とした新製品のリリースを予定しています。この製品はGladiaと同等レベルの高速度・高精度な処理を実現し、優れたAI文字起こし体験を提供します。さらに特筆すべきは、インターフェースの日本語対応とその使いやすさです。直感的で簡潔なデザインにより学習コストを抑え、初心者でもすぐに操作に慣れることができるため、技術的な習熟度を問わず、誰でもスムーズに使い始められる点が大きな魅力となっています。
Gladiaを利用する際によくある質問
Gladiaの無料利用期間はどれくらいですか?
Gladiaには明確な無料利用期間の制限はなく、アカウントが存在する限り理論上は永続的に利用可能です。無料プランにおける主な制限は、月あたりの文字起こし可能時間が10時間までという点にあります。この時間を超える場合は、追加の課金が必要となります。また、利用可能時間は毎月自動的にリセットされるため、時間超過によってその後利用できなくなる心配はありません。
Gladiaのインターフェースは日本語に対応していますか?
残念ながら、Gladiaの文字起こし機能自体は日本語を含む100以上の言語に対応していますが、現在のメインインターフェース言語は英語に限られており、日本語には対応していません。これは英語に不慣れなユーザーにとっては操作上のハードルとなり得ます。日本語インターフェースでの利用をご希望の場合は、Google翻訳やDeepLなどの翻訳ツールをブラウザ拡張機能として活用する方法が考えられます。
また、先にご紹介した「TopVox」では、近日リリース予定のAI文字起こし新製品において日本語インターフェースへの対応を予定しています。日本語環境での利用を重視される方は、こちらにもご注目いただければ幸いです。
Gladiaを使う際の注意点は?
Gladiaは高性能なAI文字起こしツールとして高い精度を誇りますが、それでも誤認識が生じる場合があります。精度をさらに高めるためには、可能な限り雑音の少ない環境で録音を行うことが有効です。また、専門用語が頻繁に登場する場合には、事前にカスタム辞書を作成しておくことで、文字起こしの流暢さと正確性を向上させることができます。
総合的に見て、より精度の高い文字起こし結果を得るためには、AIツールのみに依存するのではなく、最終的には人間による確認と編集が不可欠であると言えます。
まとめ
本記事ではAI文字起こしツール「Gladia」について、まず概要を簡単に紹介した後、安全性・料金プラン・使い方などの観点から詳細に解説してきました。これらの情報から、Gladiaが高性能でセキュリティ面でも信頼性の高い多機能なツールであり、文字起こし作業の効率化にとって有力な選択肢であることがわかります。ただし、Gladiaのインターフェースは日本語に対応していないため、多くのユーザーにとって使いづらいと感じる場面も少なくありません。このような課題を踏まえ、代替案として「TopVox」を紹介しました。
「TopVox」は、音楽・音声の制作・変換・管理を一元化した統合プラットフォームとして、長年にわたりAI音声分野に深く携わってきました。近い将来、新たにAI文字起こし製品のリリースを計画しています。この製品は、日本語を含む多言語に対応したインターフェースを備え、高精度かつ高速な文字起こしを実現できます。Gladiaに劣らない機能を提供しつつ、操作面での負担を大幅に軽減することで、より多くのユーザーがAI文字起こし機能をスムーズに活用できるよう設計されています。
現在「TopVox」では、主要音楽配信サービスに対応したダウンローダー兼コンバーター「TopVox オールインワン音楽変換」を、14日間の無料トライアル期間として提供しています。「TopVox」にご興味をお持ちの方は、ぜひお試しください。
藤川 直哉
30代前半のAIクリエイティブツール専門ライター。
東京工業大学工学部情報工学科を卒業後、同大学院情報理工学院で音声処理や自然言語処理を専攻し、修士課程を修了しました。音声認識・自然言語処理エンジニアとしてキャリアをスタートし、その後は生成AIスタートアップでAI音声生成、AI音楽生成、音声文字起こし、AI翻訳、AI動画生成ツールの企画・導入・運用に5年以上携わってきました。TopVoxでは、クリエイターやビジネスユーザーが今日から試せるAI活用ノウハウを、検証結果に基づくチュートリアル形式で発信しています。